FDAの親会社、鈴与がスカイマークの筆頭株主になりましたが、
両社が乗り入れている神戸空港がハブ空港になるのでは、という記事です。
以前、といってもA380購入計画の前の倒産する前に自分が考えていた話ですが、
スカイマークが発展するためには、基幹路線の機材を大型化するか、
小型機材を導入して小規模路線に就航するか、この2択だと思っていましたが、
FDAのE170がその役割を果たしてくれるかもしれません。
神戸空港をハブとし、FDAとスカイマークで乗り継ぎが設定されれば、双方メリットがありそうです。
FDAの神戸路線は、
神戸‐青森 1往復
神戸‐花巻 1往復
神戸‐松本 2往復
神戸‐高知 1往復
となっており、主に東日本との路線のため、九州等との接続が出来れば需要はありそうです。
スカイマークの神戸路線なら、長崎、鹿児島、那覇、宮古との乗り継ぎ便は現実味があります。
スカイマークの神戸路線全体の搭乗率は72.6%と、悪くはないですが他と比べると低め。
FDAとの乗り継ぎが設定されれば、ここの改善も期待できます。
乗り継ぎが機能するのであれば、FDAが就航済の東日本の他の空港、
例えば山形、新潟、静岡から神戸への就航も考えられますし、
出雲も距離は近いですが所要時間を考えるとあり得ますね。
今のところ特に提携はありませんが、この提携が実現して、うまくいってほしいと思いますね。
スカイマークの2Q決算が発表されておりました。
売上 営業利益 経常利益 純利益
52,035(28.3%) 3,180(93.5%) 5,978(46.0%) 3,318(22.7%)
40,568(-) 16,43(-) 4,096(-) 2,704(-)
売上が28.3%伸びたのは、昨年の上半期はまだコロナの影響が残っていて、搭乗率も1Q:60.4%, 2Q 83.0%でした。
それが今期は1Q 78.7%, 2Q 86.5%に回復。この影響が大きいですね。
昨年下半期は3Q 81.2%, 4Q 77.8%なので、下半期は大きな売り上げ増は期待できなさそうです。
ただ今期10月も88.8%と好調を維持していることから、5%程度の上積みはありそう。
下期の売上は、会社予想では50,265百万、前年下期から14%の売り上げ増を見込んでいますが、若干過剰かもしれません。
営業利益は下期で24.2億、前期からの18.1億から6.1億増の想定。
売上が達成できればこの利益も達成可能かもしれませんが、
これ達成には利益率も昨年4.1%から4.8%への改善も必要であり、円安の今の状況では厳しいように思います。
決算については、会社予想を達成できるかは微妙な状況という感想ですが、
気になるのは鈴与との関係性ですね。
とりあえずこれまでのANAとの関係も変わらず、鈴与とも具体的な支援については決まってないようですね。
地上業務の協力をANAとではなくFDAとするようになり、
ANAとの関係性が薄れてくるようなことがあれば面白くなるのですが。
ちょっと面白そうな
ニュースが出てきました。
インテグラルが保持しているスカイマークの株式を鈴与に売却することで、鈴与がスカイマークの筆頭株主になるとのことです。
鈴与と言えばフジドリームエアラインズ(FDA)の親会社です。その鈴与がスカイマークの筆頭株主になる、ということは、
当然スカイマークとの連携は考えているでしょう。
鈴与の持ち分は13.01%で、ANAも10.53%持っていることから、ANAの意向を無視して好き勝手はできないでしょうけど。
FDAが保有する機材はE170(76席)とE175(84席)で、計16機とのこと。スカイマークのB737よりかなり小型の機材です。
就航している空港は17空港あります。福岡、新千歳にも就航していますが、基本的には地方空港路線。
地方空港間を小型機材で結ぶビジネスモデルですね。
スカイマークと提携として考えられるのは、コードシェアや乗継便の設定、空港サービスの共用化などですかね。
B737では大きすぎるような路線をE170で埋めていければ、地方路線の充実も図れます。
この提携が上手くいくようなら、ANAの持ち分も鈴与が買い取って本格的に第三極が成立するようなことがあれば、
航空業界も面白くなるのですが。
スカイマークの株価はまだ高いと思っていたので投資はしていないのですが、
この動きを見てそろそろ買ってみてもいいかも、と思いました。
スカイマークの2023年3月の搭乗実績が発表されておりました。
(2020年) 2022年 2023年
座席数 (760,569) 735,081 824,466
搭乗者数 (407,782) 355,722 674,145
搭乗率 (55.2%) 48.3% 82.9%
2020年3月はコロナの影響が出始めたころで、搭乗率は55.2%、昨年もまだ回復しておらず48.3%。
だいぶ回復したように思いますが、2019年3月は搭乗率86.6%なので、搭乗率はやや下がっています。
ただ、2019年3月の搭乗者数は651,213人であり、2.3万人ほど上回っいるので、気にする必要はないか。
一通り今年度の搭乗者数実績が出揃って、今年度の業績がどうなるか。
上場後の搭乗実績は、概ね2019年度と同じ程度のため、おそらく想定通りなのではないかと思います。
また、為替や原油価格の影響もこの業界は大きく受けますが、それも大きな変動はなかったため想定通りと思われます。
となると、利益等も想定通りなのではないかと考えます。
株価的には、来期どうなるかの方が重要ですが、
2022年度の上期は搭乗率が悪かったことから、コロナからの回復はもう少し見込めるとは思います。
それでも売上はせいぜい+10%程度ですかね。2025年度にB737MAXが導入されるので、次の売上が増加するのはその時ですかね。
ざっくり売上予測
2023年度 上期はコロナからの回復、下期は横ばい
2024年度 横ばい。新路線があれば売り上げ増もあるが、利益が出るのはまだ先。
2025年度 B737MAX導入。基幹路線の座席増で売上増か。
スカイマークの株価は1,107円ですが、2025年度それまで上がり目はあまりないので、
自分の感覚ではまだ高いかなと思っています。
スカイマークの2023年2月の搭乗実績が発表されておりました。
(2020年) 2022年 2023年
座席数 (744,408) 462,147 741,276
搭乗者数 (591,145) 197,389 584,347
搭乗率 (80.6%) 42.3% 80.3%
比較としてコロナ前の2020年2月をカッコで記載。
ほぼ同等、といった内容ですね。2020年3月は搭乗率55.2%でしたので、コロナの影響がなかったのはここまで。
JALも6600円セールでサーバーダウンとかやらかしてますし、多少は追い風になるかもしれませんが、
来年度もそれほど上がり目もなさそうなので株は引き続き様子見です。
>>次のページ